昨日、個人カウンセリングにいらしたＫさんのお話です
Ｋさんは、漠然と不安で気持ちが安らぐようになりたいといらっしゃいました
話を伺ううちに、だんだん
「言いたいことが言えてない、言ったとしても本当に言いたいことではないような
伝え方をしている、受け身になって相手の話を聞くけど自分は伝えない」
というようなことに気付いていきました
しかし、そのことは自然にしてしまっているので、どうしたらいいか
全くわからないと困っているようでした

そのことを掘り下げて伺っていくのですが
「言ったらどうなる？」ーー「漠然と言わない方がいいと思う」
　　　　　　　　　　　　　「けど、心はもう限界だから言いたい、でも・・・」

さらに深めていくうちに、小さい頃のあることを思い出しました
具体的な内容は避けますが、Ｋさんが４〜５歳のときに彼女の目の前で、
とても衝撃的なことが起こりました
そのことを、本当はＫさんが一番ショックを受けて、悲しみ傷ついているのにも関わらず
『私が悪い、自分のせいだ！！』と捉え自分がいるからこんなことになったんだと自分を否定し
『生まれてこなければよかった』と強く思い、もうわがままは言わない、
いい子になると決意をしたのでした

しかし、この衝撃的なことは、大人になったＫさんが振り返ってみても
自分のせいではないことは明らかなのですが、小さいＫさんは何故かそう思ってしまい、
そして小さいながらに本当に大きな決断をしました

その決断はーーーー
この自分じゃダメと思って、なんと、心の中で自分を殺したかも？と言うのです
そして別の人格で生きようと決めたような気がする・・・と
さらに新しい自分をこれ以上否定しないように生きて行かなくてはならない
そうしないと生きて行けない、だから人との摩擦を絶対に避けてきたんだ！！
ということに気付きました

Ｋさんは、こんなに小さいのに可愛そう・・・と涙されていました

そして私は、その殺した自分のイメージを絵に描いてみないかと提案しました
Ｋさんは黒いクレヨン１本を使って、画用紙の半分より下の方に
人の形が溶けている感じ・・・という人の形には見えないものを描きました

それから、その絵が何て言っているかを聞いてみました
「助けてーー」「こんな暗いところに居たくない！」「出たいよーー」
よく見ると、床に下半身が埋まって、両手で上半身を支えて上に出ようとしている
そんな図にも見えてきます
そこで、Ｋさんはこの絵の子とイメージの中で会話をします
絵の子「助けてー、早くここから出して」
Ｋさん「今、助けるから・・でも、どうすればいいの？」
絵の子「まず、足をつけて、それから抱っこして上に引き上げてくれればいいんだよ」
Ｋさん「わかった、やってみるね」

そんな会話の後、イメージでやってみようと試みますが・・・・
私を困った顔で見ながら「でもこの子、黒くて怖いんです」とＫさん（；＿；）
じゃあ、そのことも伝えてみてと私
Ｋさん「あなたは怒っているし、黒い姿も怖いんだけど・・」
絵の子「じゃー、赤ちゃんになるから、それなら怖くないでしょ」
Ｋさん「そうね、やってみるね」

っと、再度イメージの中で救出に向かいました　(ーー；)．。ｏＯ(想像中)
ところが、赤ちゃんを抱っこして引き上げた途端、黒い子に戻ってしまい
さらに腕を何度も噛まれたので、痛いし怖いと言うのです（＠_＠；）！？
さて、私もどうしたものかと思いましたが・・・

でもＫさんは、小さい頃に決断したとは言え、この黒い子に苦しい思いを
させたのは自分だし、こんな姿にさせたのも自分と思って
ひたすら噛んでるその子にイメージの中で謝ったそうです（素晴らしい！）
そしてその子が落ち着いてきたので、また会話をしました
絵の子「どうして、もっと早く気付かなかったの？」
Ｋさん「うーん、私も精一杯だったから、それしか思いつかなかったの」
絵の子「そうかー・・・じゃあ、仕方ないね・・・でも、もうしないでよー」
そんなやり取りが少しあってから、抱っこしていた絵の子がスルスルスル〜っと
手から抜けて消えたと言うのです

Ｋさんは、不思議そうに天国に行ったのかな？成仏したってことでしょうか？？
そんな話から、消えてどこかに行ったその子のイメージを絵にしてもらいました
すると、黄色い人の形が中心にあって、飛んでいるような感じです
そして周りは黄色や肌色の優しい雰囲気が漂っています
そして、言葉は「ありがとう」でした（ステキ！）

その後、その絵を見つめながらどこに行ったのだろうという話をしていたら
Ｋさんの中にとけ込んですっぽり入ったという感覚になったようです
すると、Ｋさん、急にキョロキョロして、
「なんか、何とも言えないんですけど、魂が入ったような感じがします
　今まで仮の自分が頭で話していたようにおもいますが、
　この体験で、心が埋まったような（お腹から胸、喉、口にかけてを手でなぞりながら）
　本当に思っていることを、頭じゃなく、ここからこうして自然に言えそうです
　ぽっかり空いていた胸の空洞のようなものが、ぴったりはまったような
　本当の自分に生まれ変わったような、とっても不思議な気分です」

そう、笑顔で語ってくれました(＃⌒∇⌒＃)ゞ
最後の絵の子のセリフは「ずっと見てるから、かんばれよ」ということでした
Ｋさんは、２０年以上も閉じこめていた自分を解放して、本当の自分を取り戻したのでしょう
言いたいことが言えないと言うＫさんでしたが、どの場面でも、
本当に素直に正直に気持ちを伝えていました　本当によくやりましたね(^_-)---☆Win
その２枚の絵を大切にお持ちになりました（だから写真はありません）

今日が新たな誕生日かもねって、笑顔で帰っていかれました
本当にＫさん、ステキでしたよ
そして、この素晴らしい内容を記載することを承諾して下さってありがとうございます